いよいよ明日開幕する八ヶ岳エリアの新しいフェス・Hi! LIFE八ヶ岳。このフェスの持つ可能性や魅力について、八ヶ岳天空博覧会では関係者にインタビューを行っています。
今回は八ヶ岳南麓の住人であり、ミュージシャン、ヨガインストラクター、MCとさまざまな形でHi! LIFE八ヶ岳のステージに上がるComugiさんにお話を聞きました。
そういえば八ヶ岳ってフェスなかったな
——Comugiさんは2011年に茅ヶ崎から山梨に移住してきたんですよね。
茅ヶ崎にいる頃から畑をやったりしていて、「ゆくゆくはもっと自然に近いところで」とは思っていたんです。東日本大震災後にいろんなきっかけが重なって山梨の身延町に引っ越したんです。縁もゆかりもない土地だったんですけど、勢いで(笑)。
その後、子どもが生まれてから八ヶ岳南麓に移住したんです。
——Hi! LIFE八ヶ岳はまさに地元開催という感じですね。
そうですね。南兵衛さん(Hi! LIFE八ヶ岳主催のアースガーデン代表・鈴木幸一氏の通称)が八ヶ岳でフェスをやりたがってるって話はだいぶ前から耳にしてはいたんです。それで、「こっちで(フェス)やるって聞いたんですけど〜」って聞いて(笑)。それで南兵衛さんに「やるからミーティングに出てくれ」って誘われて参加することになりました。
——南兵衛さんとはもう長い付き合いなんですか?
はい。一番最初に会ったのは南兵衛さんがやっていたマーケットみたいなイベントです。そこでライブをやらせてもらって。その後、アースデイ東京の事務局スタッフをやってたんですね。そのとき南兵衛さんが事務局長だったんです。そういう縁で今も関わってます。
私がMCをやるようになったのも南兵衛さんに「司会やってみたら?」って言われたのがきっかけなんですよ。それでいきなり司会やったのが捕鯨関係の割と難しいトークイベントだったんですけど(笑)。
——いきなりハードルが高い(笑)。でも、本当に長い付き合いなんですね。そんな南兵衛さんが今回のフェスをはじめるって聞いたときはどう思いましたか?
やっぱりこの辺はロケーションというか、景色はいいですからねえ。私がここに住みたいと思ったのも、いろんなきっかけはあったんですけど、言葉にできない気持ちよさを感じたのが大きかったですから。車で走ってるだけでも気持ちいいんですよ。住んでいると土地の力みたいなものを感じます。田舎もいろいろありますけど、ちょっと特別というか……。
だから、フェスはハマるだろうなと思いました。「そういえば(八ヶ岳にフェスって)なかったな」ってくらい(笑)。
——逆になんでなかったんだろう、と(笑)。
地域性も取り込める、新しい“お祭り”としてのフェス
——会場のサンメドウズ清里も気持ちいい場所ですよね。
広いですよねぇ。FUJI ROCK FESTIVALなんかも複数ステージがあって、ステージとステージの間にもいろいろ面白いものがあるんですが、そういうふうにいろんなことができそうな場所ですよね。
——フェスって音楽だけで成立するものじゃないですもんね。
フェスって何でもありですからね。農業とか環境とかオーガニックとか、一見フェスと関係のなさそうなものも集まってこれる。何が入っても面白いんですよね。
——八ヶ岳エリアは農業や酪農みたいなものもあるし、いろんなカルチャーももともとありますもんね。
そういうものがフェスという場所では融合できる。ただの音楽イベントとか、観光の活性化とかでなく、いろんなカルチャーが入り交じった場所になれるのが魅力だと思うんです。(山梨県)道志村のNatural High!(アースガーデンが開催しているイベント)だと獅子舞みたいなものがステージに上がったりしたこともあるんです。地元の伝統のものが。やっぱり盛り上がるんですよ、そういうの。お祭りなので。
——フェスって新しい日本のお祭りになるかもしれないですね。地域性みたいなものも持てるし。ハレの場ですよね。
そうですね。参加する側も音楽だけを楽しんでるわけじゃない。子どもと一緒にワークショップを楽しんでる人もいるし、音楽なんて全然聴かずにビール飲んで寝転がってる人もいたりする(笑)。フェスからキャンプに目覚めた人も多いですしね。
——今回のHi! LIFEもキャンプインできますよね。
入り口は音楽かもしれないけど、いろんなものに出会えるから面白いんですよね。私も自分のやってることが全部フェスでできるんです。
——ライブもやるし、ヨガのワークショップもやるし、MCもやりますもんね。
それから、今夫の熊ちゃん(佐藤”kuma-chang”慶吾さん)とパン屋さんやってるから、それもフェスでできたりする。普段からやってることがそのままフェスになる(笑)。
主役はアーティストじゃない
——環境そのものもフェスの楽しみですよね。
野外イベントって天気に左右されるんですけど、悪天候でもそれすら思い出になったりする。大雨でびしょ濡れになって、普通ならツラいだけで終わっちゃうのが、フェスだと「キツかったよね!」って盛り上がったり(笑)。
——不思議ですよね(笑)。
ステージに立つ身としても野外って大変さはあるんです。日差しが厳しくてクラクラしてきたり(笑)。すごくタフになります。
でも、たとえば大雨のなかでも、自分のステージの最後に晴れ間がパーッと広がったりすると感動的なんですよね。そういうドラマが起こる。
——何が起こるかわからないですよね、フェスって。
そう、行ってみないとわからない。ライブしていると本当に思うんですけど、フェスってお客さん、参加者がつくるんですよ。アーティストが主役に思えるんですけど、ステージやフェスってその場にいる人によって全然違うものになる。だって、どんなにすごいアーティストが来ても、お客さんがいないと始まらないですから(笑)。だから、実は参加者こそ主役なんです。
——確かにそうかもしれません。
もちろん主催者やアーティストはある程度「こういうふうに」って考えるんですが、実際にどうなるかっていうのはお客さん次第。参加者がつくって育ててくれるものだと思っています。
——そういう意味で第1回目は面白いですよね。自分たちでイチからカルチャーを育てられる。
だから、いろんな人に来て育ててほしいですね。八ヶ岳って面白い人がたくさんいる。そういう人たちが来て、育てていってくれたらいろんな可能性が広がっていくと思うので。
- 日時
- 2017年7月15日(土)~7月16日(日)
- 会場
- サンメドウズ清里(山梨県北杜市大泉町西井出8240-1)
- 料金
- 入場券=6300円/日帰り駐車券=1000円/オートキャンプセット(入場券)=6300円/オートキャンプセット(オートキャンプ券)=6000円/手持ちキャンプセット(入場券)=6300円/手持ちキャンプセット(キャンプ券)=4000円
- 事務局
- アースガーデン(http://www.earth-garden.jp/03-5468-3288/info@hi-life.jp)
Hi! Life八ヶ岳関連インタビュー…
「Hi ! LIFE」はガンダムになれるか!? 音楽フェスの可能性を仕掛け人・鈴木幸一に聞く – 八ヶ岳天空博覧会
https://tenkuhaku.com/special/3461/
「ひとりで来てもここに来れば友だちに出会えるよ」実行委員長・川嶋直に聞くHi ! LIFE – 八ヶ岳天空博覧会
https://tenkuhaku.com/special/3512/
「どんなフェスになるか、僕も興味津々です」実行副委員長・小林勉に聞くHi ! LIFE – 八ヶ岳天空博覧会
https://tenkuhaku.com/special/3556/
「八ヶ岳って開けた感じがあるんだよね」アウトドアライター・シェルパ斉藤に聞くHi! LIFE – 八ヶ岳天空博覧会
https://tenkuhaku.com/special/3600/
Hi ! LIFE 八ヶ岳についてはこちら…
Hi ! LIFE 八ヶ岳(ハイライフ 八ヶ岳)
http://www.hi-life.jp/