
キープ協会の自然観察路
桜といったらソメイヨシノなどが有名ですが、標高の高い清里・八ヶ岳自然ふれあいセンター周辺はソメイヨシノは咲きません。ですが、そんな標高の高いところでも咲く桜はちゃんとあります。カスミザクラとウワミズザクラです。この桜は植樹されたものでなく、清里の森で生きてきた自然の木なんですよ。
桜が咲くのは、深い緑から淡い緑まで清里の森が新緑に包まれる5月上旬頃。自然のさまざまな緑のなかで白く淡く咲く桜は、普通の桜とはまた違う美しさですよ。
例年の見頃:5月上旬
八ヶ岳エリアのなかでも特に自然が豊かな清里。でも、実際に自然観察をしたり自然のなかに入っていこうと思うと、どこに行けばいいか、どんなところを見ればいいかなかなかわからなかったりします。
そんな人たちに八ヶ岳の楽しみ方を案内してくれているのが山梨県立八ヶ岳自然ふれあいセンターです。
専門家に八ヶ岳の自然について何でも聞ける!
山梨県立八ヶ岳自然ふれあいセンターは標高1400mの清里高原、八ヶ岳中信高原国定公園の入り口にある施設。館内には「ハンズオン展示」と呼ばれる体験型の展示が充実しており、小さな子どもから大人まで、清里の自然について楽しく学ぶことができます。
また、館内にはレンジャーと呼ばれる自然解説員がおり、何でも親切に教えてもらえます。季節ごとの見所や散策スポットを聞いたりするのはもちろん、八ヶ岳の自然についての自由研究などのときにもピッタリですよ。
季節や時間、体力に合わせて散策コースを教えてもらえる!
実際に遊びに行くときはまずふれあいセンターの展示で自然について学び、周辺を散策するためのトレイルマップをもらうのがオススメ。そのときにスタッフに最新情報を聞いておくとシーズンに合ったスポットや情報を知ることができますよ。春ならカスミザクラの開花状況などを聞けますが、ほかにも時間や体力に合わせたオススメのコースも紹介してもらえます。
オススメコースを聞いたら実際に清里の森へ。季節ごとに変わる清里の景色を楽しめるのはもちろん、運が良ければニホンジカなどの野生動物に会えることもあるそうです。
また、4月から5月ごろは鳥たちが活発に歌声を響かせる、バードウォッチングにぴったりの季節。オオルリやキビタキ、クロツグミなど、姿も鳴き声も美しい夏鳥たちを早春の森で見ることができます。
こちらはオオルリ。
黄色い体毛が印象的なキビタキ(鳥の写真はともに鈴木茂さん撮影)。
家族や友人同士でお弁当を持ってトレッキングに行くなんてスタイルも楽しいですよ。
散策後も楽しいのが清里!
そして、自然のなかを歩いたあとも楽しいのが清里の魅力。このエリアにはいろいろなお店が集まっています。なかでも有名なのが「清泉寮ソフトクリーム」。清泉寮は清里高原にある宿泊施設なのですが、その名を冠したソフトクリームは清里の名物となっています。
八ヶ岳自然ふれあいセンターの向かいにはその清泉寮があり、清泉寮ソフトクリームも食べることができます。トレイル(未舗装路)を歩いたあとは、ここでソフトクリームを食べながらひと休みするのもいいです。天気がよければここから富士山を見ることができたりもしますよ。
もちろんほかにも飲食店やお土産店などもたくさん。散策のあとゆっくり食事やショッピングできるスポットです。さらに少し車で足を伸ばせば山梨県内有数の写真ポイント・東沢大橋が。
「赤い橋」の通称でおなじみのこの橋から眺める八ヶ岳は壮観ですよ。
山ガールなど、アウトドアが好きな人はもちろんですが、コースによってはなだらかなトレイルもあるので、小さなお子さんや年配の方も気軽に楽しめるのが清里の森。家族でゆったり森林浴をしたいなんて人も、ぜひ八ヶ岳自然ふれあいセンターに立ち寄って自然のなかに飛び込んでみてください。